【 「スマホ離婚」とは? 】
◆気は優しくて少しおっちょこちょいの「八兵衛」と、喧嘩っ早いが涙もろい「熊吉」が、今日ものんびり話し込んでいます。何を話していることやら・・・
二人にはわからないことがあるようで、「代言人」(今の弁護士のような職業)の「ご隠居」に聞いてみることにしたようです。
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八兵衛:おい、熊吉! ちょっと小耳にはさんだんだが、「スマホリコン」てぇのが流行ってるって聞いたぞ。お前、知ってるか?
熊吉:八兵衛よ。物騒なことを言うねぇ。いくらお前んとこのカミさんが怖いからって、スマキにして池にホウリコンじまったら、お縄になっちまうよ。
八兵衛:エッ!? スマキで放り込むってか??? やだねぇ、そんなんじゃぁないよ! スマキじゃなくて、スマホ!だよ!! スマホで離婚する奴らが増えてるんだってさ。
熊吉:スマホで離婚? なんでだよ? スマホは便利で楽しい道具だぜ。なんで、それが離婚になるんだよ?
八兵衛:そうだよなぁ。う~~~ん、わかんねぇ! ご隠居に聞いてみるか?!
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八兵衛:ご隠居! いい天気ですねぇ? まだ、生きてますか?
ご隠居:バカヤロウ! なにを言いやがる。 死ぬまで生きてらぁ!!
熊吉:そりゃ、良かった。 ところで、ご隠居、スマホ離婚てぇのは、どういうことですかねぇ?
ご隠居:おぉ!「スマホ離婚」か! それはな、夫か妻がスマホに夢中になって、お互いのコミュニケーションが取れなくなって、結局、離婚しちまうってやつだな。
八兵衛:へぇ~、そんなやつが増えてるんですかねぇ?
ご隠居:そうだとも。近頃、ワシのところにも、スマホ離婚のケースのような相談が多くなっているのじゃ。
熊吉:でもなぁ、スマホをやってるくらいで離婚てぇのは、ちょっとおおげさじゃないですか?
ご隠居:いや! それが、ただ単に「スマホをやってるだけ」では済まないんじゃよ。
例えば、夫がスマホにロックをかけて、肌身離さず持ち歩き、夫婦の会話も無い、なんてケースだと、妻は「浮気」を疑うようじゃな。
あるいは、ネットのゲームをやっていて、課金の金額が増えて、生活費が足りなくなって、サラ金に手を出すなんてケースもあったな。
そうそう、新婚初夜に、夫がスマホばかりいじっていて、妻のロマンチックな夢が壊れて、結局は離婚などという極端なケースもあったぞ。
八兵衛:そうですかぁ、いやぁ~ビックリポンですねぇ!
熊吉:でも、ご隠居。確か、離婚できる場合ってぇのは、法律で決まってるんじゃなかったでしたっけ?
ご隠居:おぉ、熊吉は少しは勉強しているようじゃの。
「民法」という法律には、離婚の請求ができる場合が書かれている。それはな、
① 配偶者に不貞な行為があったとき
② 配偶者から悪意で遺棄されたとき
③ 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
④ 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
⑤ その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
の5個じゃな(民法第770条第1項)。
スマホに夢中になっていることが、これらのどの場合に当たるのかは、はっきりしないかもしれんが、しかし、スマホを注意して、喧嘩になり、暴力をふるうようになれば、⑤の「重大な事由」に当たるじゃろう。
あるいは、他の女のところにころがりこむようなことにでもなれば、①の「不貞な行為」になるじゃろうなぁ。
それから、夫婦がスマホに夢中になって、子育てをおろそかにして、けがをさせるなどといった危険なこともあり得るな。これも、⑤の「重大な事由」に当たりそうじゃな。
まぁ、いずれにしても、離婚というのは、離婚する夫婦の問題だけでなく、間にいる子供たちも巻き込んでしまうからな。
短気に走らず、よく話し合ってみることが肝心じゃ。
裁判所では、まずは「離婚調停」が前提じゃが、これも、話し合いの機会を持つのが良いという配慮から考えられていることじゃな。
エッ!?、なになに・・・離婚のときは、女房にいくらとられるのか?、だって?
八兵衛よ! お前さん、いったい何考えてんだい! お前んとこの女房は働き者でいい嫁じゃぁねぇか! 大事にしなけりゃ、ばちが当たるってぇもんだ!
まぁ、いいさ。離婚の条件の詳しい話は、また今度じゃよ。
始めの一歩
若い衆もすなる「ブログ」というものを、年寄りもしてみんとてすなり
何事でも同じですが、「始めの一歩」が肝心です。
生まれつき好奇心が強く、行動力がある「黒沢心」(重版出来の小熊ちゃん)のような人は、何も考えず、躊躇せずに「始めの一歩」を踏み出していくようです。
が、しかし、一般の人は、なかなかこの「始めの一歩」が踏み出せません(ととねぇちゃんの「鞠子」のような)。
なぜでしょうね?
理由は人それぞれにあると思いますが、多くの場合、「他者の目」を気にしていることがブレーキになっているようです。
僕の仕事柄、様々な相談者と話をする機会がありますが、この「他者の目」を気にして、訴訟ごとなどに踏み出すことをためらう人も少なくありません。
そんな時、僕はこう言います。
「この問題は、あなた自身の問題です。あなたがどうしたいのか、あなたがどうなりたいのか、あなた自身が決めなければなりません。周りの人がどう思おうと、別に死刑になるわけじゃない。悪いことばかり考えずに、良くなることを考えましょう!」
弁護士の事務所(法律事務所)に来る人たちは、トラブルを抱えて来ます。何か楽しいことをしに来るわけではありません。
ですので、憂鬱な、深刻な、今にも自分の人生が破たんしてしまうかのような顔つきで、来ます。
でもね。そんな顔するよりも、ものは考えようです!(これを難しく言うと「発想の転換」とも言いますね)。
例えば、破産するのは、「お金の関係を整理して、再出発だ!」
離婚するのは、「私に似合わない男なんて、捨ててやる!」とか・・・
まぁ、何でもいいんです。
せっかく、相手と争うんですから、いやいややるのではなく、少しでも前向きに取り組みましょう。
訴訟なんてめったにやれるものではありませんよ! ファイト!!
今回、ブログというものを始めてみようかと思い立ち、男前の知人(?)が勤務している「はてな」のブログを始めることにしました。
時々、記事を書いていこうと思っていますので、時間のある時にでもご覧ください。
よろしく、どうぞ。