◆いま話題の「地面師」セミナー【第1回】◆
昨年から「地面師」による被害が話題になっていますね。
積水ハウスが63億円の被害にあったとか、アパホテルが12億6000万円の被害だとか・・・
一般人にとっては想像を超える被害額ですね。
そのような状況を踏まえて、今年(平成30年)の1月16日(火)に、不動産経済研究所の主催する「地面師セミナー」が東京で開催されました。
僕も、このセミナーに呼ばれて、「地面師」対策についての講演を行いました。
その後、同様のセミナーが地方でも開催され、講演しました。
そのセミナーで、僕が執筆したレジュメが好評でしたので、この「ブログ徒然草」で公開することにします。
A4版で20ページ以上のボリュームですので、いっぺんに公開することはできませんが、何回かに分けて、公開します。
不動産会社の仕入れ担当者や、仲介担当者など、地面師被害にあう可能性のある方々の参考になれば、望外の喜びです。
では、今回は【第1回】です。
CHARTⅠ
【地面師事件の歴史 ・ 経緯】 *********************
1 地面師事件は古くからある犯罪(詐欺罪、付随的に文書偽造の罪など) *古くは「即決和解」や「欠席裁判」を利用した地面師たちがいた。 *なぜ、詐欺師たちは土地取引(売買)に参入してくるのか?
2 昭和20年の終戦後の混乱期 我が国土(特に大都市部)が米軍(連合国)の空爆により焦土と化し、登記事務等の行政機能が有効に働いていなかった時代
3 バブル期 不動産投資熱が高まった時代
4 そして、現在、地面師が活発化する要因が発生している。 一方で 金融緩和政策(ゼロ金利→マイナス金利)、東京オリンピックの開催決定、リニア新幹線の建設、新虎通り(マッカーサー道路)の開通などにより、不動産投資熱が高まり、マンション開発・建設ラッシュの様相を呈している時代 バブル期と同様に、不動産投資熱が高まっている。
他方で 管理能力の低下 空き地、空き家の発生 相続登記の未了
更に 技術革新(デジタル技術、3Dプリンターの出現) 印刷業界の不況(→印刷技術者が失業し悪に手を染める?) インバウンドの拡大(→外国人犯罪の増加) 法律家の増加(弁護士が余ってきた……?!) etc.
|
次回は、「地面師事件の登場人物」についてのレジュメです。
ご期待ください。