アルティ法律事務所(弁護士瀬戸仲男)のブログ徒然草

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【 TVドラマ 「家売るオンナ」 雑感 】

今月(7月)中ごろから、新しいTVドラマが始まりました。

“ 恋愛ものではないもの ”を中心にいくつか見ましたので、徒然なるままに感じたことを書いていきます。

 

まずは、第1弾として「家売るオンナ」。

いやぁ~、強烈ですねぇ!

主人公の「三軒家万智」(サンゲンヤ マチ、北川景子さんが演じています)が「私に売れない家はない!」と豪語して、実際に家を売りまくります。

 

第1話では、立地も間取りも悪いマンションを、ドクター夫婦に売却しました。

ドクターの当初の希望条件には全く合わない物件だったのですが、ドクター家族(父親、母親、息子)に本当に必要なものは何なのか、それを見極め、創意工夫を凝らして、堂々と真正面からプレゼンして、売り切りました。

あっぱれ! の一語ですね。

 

第2話では、40歳代の「引きこもりおじさんYOSHIKI」の将来を見据えて、これまた、顧客(YOSHIKIの父母)の当初の希望とは異なる提案をして、二つのマンションを両手(売主と買主の両方から仲介手数料をもらうこと)で売り切りました。

この第2話でも、他の営業マン(工藤阿須加クンが演ずる「庭野聖司」)の一見正しそうに聞こえる意見・忠告を無視して、YOSHIKI家族に必要なものを洞察して、営利性と社会性(売上増と社会貢献)を同時に達成しました。

第3話がどのような話になるのか、楽しみです。

 

このドラマの評判をネットでみると、三軒家チーフ(北川景子さん)のオーバーアクション(「白洲美加、GO!」という顔アップのセリフなど)が受けているようですね。

 

僕も、同様に三軒家チーフの動き(発言や歩き方など)が面白いと思いますが、それだけでなく、このドラマで「対比」されている構成に興味を引かれました。

それは、三軒家チーフと、屋代大(仲村トオルクンが演ずる営業課長)の、部下に対する態度の相違です。

屋代課長は「叱っても駄目だ。できるまで優しく丁寧に教えなくちゃ。うまくできたら褒めてあげるんだ。」という、当節流行の「優しさ派」です。

これに対し、三軒家チーフは、ズバリ!「スパルタ式」とでも言うべき「強さ」を前面に押し出した態度です。

皆さんは、「優しさ派」と「スパルタ式」のどちらの上司・仲間を望みますか?

 

既に話題になって久しいですが、新入社員諸君が叱られるとすぐに会社を辞めてしまう、ということが報道されています。

このような傾向に対して、「家売るオンナ」は、アンチテーゼとして、「厳しく対処して成長を促そう!」と主張しているように、僕には感じられました。

「優しさ」とは何なのか、は一概に断定できないものかもしれませんが、

僕は、「優しさ」は「強さ」に裏打ちされたものではないか、と思います。

 

かつて、ビールのTVCMで憧れの高倉健さんが言っていたセリフ、

「男は強くなければ生きてはいけない。優しくなければ生きている資格はない。」

というのは、もともとはフィリップ・マーロウの言葉ですが、真理をついているように思えます。

 

あのマザーテレサも、弱者に対する「優しさ」に満ち溢れた人として伝えられていますが、一方で、マザーテレサは施設の資金集めなどについて強い信念で強引な面も見せて行動していたそうです。

ただ単に薄甘いひ弱な女性ではなかったようですね。

 

三軒家チーフも、白洲美加(イモトアヤコさんが演ずる営業ウーマン)に対して、かなり強引な指導をしています。傍目には「指導ではなく、イジメでは?」と見えるかもしれませんね。

でも、僕には、三軒家チーフは、単に「強く」イジメているわけではなく、白洲美加の将来を考えて、叱咤激励しているように思えます。

今後、白洲美加がどのように成長していくのか、も興味深いところです。

 

以上、取り留めもなく雑感を書いてきました。

次は、寺尾聡さん主演の「仰げば尊し」の感想も書いてみたいと思います。

みなさん、よろしく、どうぞ。